2012/07/19(839) 『大石学さんから、新しいCD「gift」が・・・ 』

大石学さんから、新しいCD「gift」がおくられてきた。

今月号のジャズライフという雑誌にも大きく紹介され、注目されているアルバム。

世界中が混沌としたり、311という未曽有の大災害、8月には、大石学トリオのドラマーとして無為の親友だったセシルモンローの突然の事故死・・・そんなショッキングなことを体験し、感謝する気持ち、何か自分でできることを贈る気持ち、そんな「思い」がいっぱいつまっているアルバム。

今日のライブも「gift」。

友達や家族、兄弟。家や車、お金・・・みんな「借り物」。

神様が必要なものを、必要な人に、必要なぶんだけ、期間限定で貸していただく。必要でなくなったら、お返しする。これも「gift」かも。

「自分のもの」なんか思うと、いろいろややこしい問題がおきてくる。

芸術も音楽も人生も、こころひとつのおきどころ、が肝心やね、やっぱり。

今日は、大石さんの恩師や、その恩師を「生涯の師」だと尊敬する音楽家たちも、お客さんとしてやってくる。自分の担当の子供のいじめを、見て見ぬふりをする昨今の教師たちとは、雲泥の差を感じる。

親子は一世、夫婦は二世、師弟は永世。

たまたま、「ねっと31」ライブでよく歌ってくれる国貞雅子も、師弟関係にある。今日は彼女がお客さんとしてくるけど、数曲くらい歌ってくれたら、ビッグなGIFTになる。大石さんと国貞さんの歌が聞こえたら、セシルが生前よくやったように、天真庵の扉をあけて、「近くのものですが、少し音がうるさいので、文句をいいにきました」と笑いながらきそうな予感。

ジャズの人気が少し低迷している感があるけど、今みたいに、閉そく感が漂い、うっぷんした気持ちをどうやって解消しようか、みたいな時代に、とてつもなく気持ちをやさしくしてくれる音楽だと思う。

「gift」を聴くと、一日やさしくなれる。

そぎ落とされた無駄のない音を、無駄のない縁でつながった人たちが、共に楽しむ。こんな素敵なことができるのは、「ライブ」だから。

 

 

感謝・野村拝