2013/01/25(866) 『朝起きて、八郷(やさと)にいく。・・・ 』

朝起きて、八郷(やさと)にいく。

休みの日は、東京を離れて千葉か茨城にいくのがならわしになってきた。

都会の喧騒を離れて、自然にふれる、というのは、温泉に入るようなチェンジができ、身も心もリセットされる。

筑波山に雲海がかかっていて、神秘的な風景を堪能した。

温泉に入りながら、茨城弁のじいちゃんたちと裸のつきあい。

「かあちゃんの葬儀がやっと終わった」というおじいちゃんもいた。

人生いろいろ。悲喜こもごもなのが、人生。

昼は蕎麦屋に入り、卵焼きと豆腐をつまみに、酒を飲む。

かけそばに茨城豚のポークを浮かべた「豚そば」を食べながら3合飲んだ。温かいかけそばで熱燗を飲む、ほど幸せなことはあまりない。「うどん」ではこうはいかない。時々まかないで使う「角煮そば」をそろそろメニューにいれようかと、思う。

鹿児島の大隅半島で育った黒豚の原種「六白」でその極上の角煮をつくってみようと思う。

名前は黒豚の殿さまみたいなものだから、豚蕎麦と書いて「とんさま」とする。

これを酒肴にして、酒を飲む。まさに殿さまになった気分になる。

半分家族みたいな野良猫の休符(きゅうふ)を連想するような姿でもあるが・・

「とんさま」は今日からスタート。

昨日の夜は、八広のとある居酒屋で酒を静かに飲む。

一昨年59歳でなくなった金崎美和子さんの行きつけのお店。

N響ともよく演奏していた名ピアニスト。

酸素ボンベを吸いながら命がけで演奏してくれた姿が今でも脳裏に焼き付いている。カウンターに座って飲んでいる人が、彼女の話をしていた。

「オリンピックの近くにある変わったお蕎麦屋さんでも演奏したらしいよ・・・」

「そんな変わった蕎麦屋があるんだ・・」と少し千鳥足になってつぶやいた。

下町には、あまり知られていない名店がまだまだある。

いつか、人の記憶に残ったり、人生の一部を共有できたりするカフェになりたい、と思う今日このごろ。

      感謝・野村拝