第012話 『 南條正一さんのこと 』

「2000年 ニューヨークのソーホーにて、南條観山展」

 


南條先生からハガキがきた。ついに「個展をやめて、これからは自分の好きな絵を描く」という内容だった。

寒山拾得の世界を学ばせていただいた12年。お金には換算できない「宝もの」をいっぱい頂戴した。

南條先生が毎年秋に、京都の野村美術館で「南條観山展」をやってきたので、非公開の野村別邸の庭を毎年見学した。

京都もいくたびに新しくなり、景観もきたなくなるばかり。

「日本人のこころのよりどころ」みたいな街は、もっと大切に保存していかないと、日本人のこころがなくなるし、日本人がこの国にいなくなる、そんな気がする。

せめて、「寒山が文殊菩薩の化身で拾得が普賢菩薩の化身である」と信じてきた日本人のこころを大切にしたいと思う。

感謝。


南條先生がやってきた!

「2007・7・9 押上天真庵に突然こられる」

 

「天真庵にくる若い芸術家たちに、寒山拾得ワールドを熱く語る先生」

 

 

「2016年9月20日 自宅にて 三輪福さんと」

「2016年9月20日 自宅にて 三輪福さんと」