沖縄病、というのがあるらしい。
感染すると、あう人、あう人に、沖縄の話をするらしい。
どうもおなじような「能登半島病」にかかったらしい。昨日はくるお客さんひとりひとりに、能登半島や真脇遺跡や、不思議な水のわく民宿のおばあちゃんの話などをしているうちに閉店になった。
人ははやくもおそくもなく、ひつような時にひつような人と出会うもんである、ことを再確認した。
昨日は昔いっしょに机を並べて仕事をしたことがある君が、蕎麦を手繰りにきた。
どうやら20年ぶりらしい。今ではだれもが知っている大会社の創業期に、同じ釜の飯を喰った「えにし」を、噛みしめながら談論風発。もちろん能登の話になって、「来月いってみます」ということになり、三輪福さんのCDも買っていかれた。
そのくんとは、よくいっしょに静岡の袋井カントリークラブでゴルフをし、帰りに沼津港かいわいで飯を食って帰った。沼津に「芹沢記念館」というのがある。
芹沢光治郎さんの記念館。不思議な縁で、ある日、ゴルフの帰りかなんかに導かれ、彼が晩年に書いた「神シリーズ」を読み、フランスの奇跡の水、ルールドの水とか、この現象世界と実相世界のことをその本に教えていただいた。
それと前後して、仙人みたいな南條先生と出会い、線香さい?寒山拾得のギャラリーをやることになり、天真庵、という不思議な名前を頂戴して、その名前のように「そばや」らしきものをやるはめになり、朝はやくから「びん棒」というのし棒をふりまわしながら、老体に鞭うちながら、むちうちみたいに五十肩と慢性の金欠病と上手につきあいながら、生きている。
誰もが自分の「役割」を持ってこの世に修業にきている。無駄な仕事もないし、無駄な人生もない。
無駄のない縁でつながった人たちと、共に楽しみながら毎日を愉快に通りすしていけばよい。
感謝・野村拝