2019/03/08 (1023) 『味噌作りも終盤・・・ 』

味噌作りも終盤。

昨日はお休みだったけど、陶芸家のあいこさんが「味噌作り」にこられた。

琺瑯(ほうろう)や甕(かめ)でやる人が多いけど、彼女は「樽」(たる)を使ってしこむ。

手入れは大変だけど、日本で昔から使われてきたものだ。

彼女が本業でつくる作品に樽と似た字やけど、蹲(うずくまる)という信楽の器がある。

人がうずくまっている形から、そのように呼ばれ、京都の茶人たちに好んで愛用されてきたものだ。

天真庵にもひとつ屋根裏あたりにうずくまっている。

来週能登につれていく予定。季節の花を投げ入れ、自分の春夏秋冬が尽きた時は、骨をその中に、うずくませる、というのも自然によりそう風雅なものだ。

味噌作りも日曜日にひとりで終わり。帰りしなに奈良の「春鹿」をくれた。

樽の杯で乾杯。味噌の「寒仕込み」が終わり、いよいよ春だ。

そんな話をしていたら、秋田の「樽富かまた」さんから、秋田杉のお櫃(ひつ)が届いた。

秋田杉の樽や桶(おけ)は、古来より、醤油・味噌・酒・つけもんなど「醸す」用に愛用されてきた。

縄文人の時代から「醸す」というのが、この国で生きていく最大の課題だった。

このお櫃のおかげで、これからの「自分で鮨をにぎるかい」がますます楽しくなりそうだ。

  感謝・野村拝