2020/04/20 (1039) 「「絶メシ」のある食堂「ロード・・・」

「絶メシ」のある食堂「ロードパーク 女の浦」は、福浦港(ふくら)の近くにある。

小さな漁師町だ。

能登の西側(外浦という)は、千里浜のように車も通れるような海岸もあれば、松本清張の「ゼロの焦点」の舞台になったヤセの断崖など、人を寄せ付けないような断崖がある険しい景色が交差している。

 

この漁港を舞台にした映画が「リトル・マエストラ」(2013年公開)だ。

音楽好きの漁師さんたちが楽器を奏で、東京から小さなマエストラ(指揮者)を呼んでコンサートを開くまでのドラマをコミカルに描いている。

昨年、「あまぞんプライム」で観た。

主人公のマエストラは、当時まだ無名の新人やった有村架純ちゃん。

なんとも大胆でファンキーな味を醸し出していて印象的。監督は、あの巨匠(まだそこまでいってないけど・・これからなる)

「雑賀俊郎 」。

先日紹介した高倉健さんと同じ東筑高校出身。

幹部がみな大酒飲みで、50歳前後で召され、名前しか残っていないが「九州気骨の会」のメンバーで、昔よく酒を飲んだ後輩だ。

これからの活躍を草場の陰で応援している人もいるので、がんばってほしいものだ。

 

福岡出身の松本清張が小説の舞台にしたり、映画の舞台にしたり、まこと「能登・志賀」というのは不思議なところだ。

街には鹿を描いたコミュニティーバスが走る。

九州の志賀島(しかのしま)の神社には、鹿の骨が奉納されている。守り本尊。

北前船で、人や物資や文化が日本海を往復した。

その前には、九州の海賊たちが、

物資や人を運んだり、海女さんや漁法を伝えた、という記録も残っている。

能登の漁師さんたちは、どことなく彫りの深い九州顔で、方言もどことなく共通していて「自分らの先祖は九州の海賊」だと信じている。

 

今回は10日ほど能登に暮している。

シンコロ騒ぎがあるので、能登でも「巣ごもり」中心で朝めし前に畑仕事をしたり、晴耕雨読の毎日。

昨日は、二日ぶりの天気がよかったので、近くの里山を散策した。

道ですれ違う漁師さんたちが手をあげて「きとったん?」など挨拶をしてくれた。

「大笹浪(おおささなみ)棚田」という近くにある棚田百選に選ばれたところから海岸のほうに曲がったところに、枇杷の木を発見。

昔から漢方などに枇杷の葉が使われる。

「恋泥棒と花泥棒(葉泥棒)は、自然によりそった田舎では、多めに見られる」。

10枚ほど、天にお礼をいって頂戴した。

木の頂にとまっていた「ひよどり」がニヤッとした。

たぶん、その昔、彼の先祖がどこかで枇杷の種を食べ、そこらで糞をした、のがこの木の由来ではなかろうか?

そんな勝手な物語を自作しながら、ウォーキングメディテーション。

 

「アナスタシア」という不思議な本で、種を蒔く時、舌のしたに種をしばらくおき、裸足で土の上におり、空に祈ってから蒔く。

という方法を教わった。

今では人間が本来もっていた、植物との対話を呼び戻すような効果があるらしい。

こんな時代、だからこそ、神への畏敬とか、自然に内包された小さな人間という命、とか、自分を愛することが他人や地球という生命までも愛する・・という天地自然の理みたいなもんを、大事にしなさい、ということだろう。

薬というのは、横文字でケミカルな響きのするものでは本来ない。

「草を食べると楽になる」ということだま。

まわりにある植物たちが、「わたしを煎じてみて」と言ってくれているかもなんばん。

 

感謝・野村拝。