肥後天真庵の庵主が熊本から遊びにこられた。
熊本の平成という場所に天真庵を結び、蕎麦屋とそれに併設するギャラリーをやっていたが、ちょっと時代が早すぎた感があり、今は庵はなくなってしまった。でも「こころざし」は、まだふつふつと燃えているので、「時代」がおっついてきて縁があったら、もう一度チャレンジされるのではないかと思う。
人生七転び八起き、最初から最後まで平穏無事なことなどあり得ない。
松下幸之助翁の言葉を借りるまでもなく「成功とは成功するまでし続けることだ」子どものしつけも「しつづける」の言霊。
偶然、池袋時代からいっしょ「ネット21」を手伝ってくれていた、「てつや」も合流して、同窓会みたいな飲み会になった。
彼も三代50年続く印刷会社の三代目だったけど、時代の津波にのみこまれた。辛酸を味わっても再起する。これもまた人生。
夕方から「ねんど教室」も始まり、寒い夜だったけど、暖かい夜だった。
この冬はじめて石油ストーブを使ったけど、「てあぶり」の炭のほうが、暖かいし、こころまでホカホカになる。
池袋の天真庵は、火鉢に炭を入れて、それを囲むようにしてよく酒を飲んだ。
今二階にある。押上にきてから、二階では飲んでないけど、そろそろ季節限定、酒癖のいい常連さん限定、人数限定で「お座敷で蕎麦会」をやろうと思っている。
ゆっくりとしたこれからの時代。
火のまわりに人があつまり、鍋をくつくつと沸かし、同じ釜の飯を食い、夢を語りあいながら、談論風発。
こんなに幸せな宴はない。「おいしいものを食べる」から「おいしく食べる」時代がきた。毎日がそんな団欒になれば、幸せの種火が優美にゆっくりと広がっていくに違いない。
日本人は本来そうやって生きてきたのだと思う。
感謝・野村拝