2012/03/15(821) 『「粒々皆辛苦道・バイセン(卒啄珈琲塾)」を・・・ 』

「粒々皆辛苦道・バイセン(卒啄珈琲塾)」を開校することになった。

昨日、蕎麦を打っていたらそんな言葉が浮かんだ。

表参道に毎週煎茶を習いにいって、10年近くなり、自分も教えるような立場になった。「無茶しぃの会」。

表参道に、「マイセン」という老舗がある。「まい泉」銭湯を改装したいいお店。ヨーロッパに「マイセン」という磁器の会社がある。同じような発音で「バイセン」。

天真庵は、もともと、芸術家とか音楽家とか、奇人が多く集う店だけど、まさか「無茶いぃの会」(お茶の稽古)がこんなに来るとは想定外だ。

毎朝、「びん棒」という棒を振り回して、蕎麦を打ち、食事の後は、粒々皆辛苦に満ちた珈琲豆たちを、焙煎している。「人の(倍)、苦労を(せん)と、いかんバイ」みたいな生活。

こんどお店を出すとすると、「バイセン」にしようかと思う。

そのための資金を集めるわけではないけど、「粒々皆辛苦道・バイセン(卒啄珈琲塾)」 というのを、4月から始めることになった。今、勝手にきまった。

4月26日(木)の朝10時から、スタート。

勉強する科目は、「焙煎」と、それにまつわる珈琲の入れ方(ドリップ・水だし珈琲・サイフォン等)苦労して、これからカフェをやろうとしている人、現在カフェをやって苦労している人、ナリヒラーゼ、オシアゲーゼを目指す人たちも、熱烈歓迎。2時間くらい。一回5000円(豆200g・石臼使用料・授業料含む)よその焙煎教室のことは、知らないけど、授業料も、「倍せん」と思う。(九州弁)
定員3名。

こんなブログを書いたら、二日で満席になった。

希望者が増えたら、もう一日つくろうと思う。

不思議なことだけど、みんな独身で近々結婚するような人たちだ。

一人は「花嫁修業のため、バイセンに参加させてください」とのこと。

昔から、「読み書きそろばん」と花嫁修業は「お茶」か「お花」が相場だったが、これからは「珈琲道」が加わるかも?

ともあれ、世界が平和でないと「おいしい珈琲」は飲めないし、毎朝おいしい珈琲を飲める、というほど素敵な一日のスタートはない。

「夜明けの珈琲」も美味いが、だいたいが一回限り。美しい勘違い、の季節が終わり、毎日のきびしい修業みたいな日々がやってくる。禅僧よろしく修業で眠くなった時に「茶」を所望したように、毎日の一服の「心の薬」に、珈琲ほど効く妙薬はない。

明日も明後日も、平和に、おいしい珈琲が飲める朝がきますように・・・

感謝・野村拝